老麺
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極み老麺の会
2026.01.08

点心教室の異色レッスン「極み老麺の会」全3回コースが、1月4日に終了しました。
別名・変態コースとも呼ばれますが、発酵生地・老麺の作り方を一から学び、実践的な活用まで踏み込む、かなり真っ当な内容のレッスンです。第1回は、りんご浸漬液を使った老麺作りからスタート。
老麺入りの手打ちラーメンとサーターアンダギーを作りました。老麺を使うことで生地が保湿され、ラーメンはつるっと、サーターアンダギーは油を吸いにくく、軽い仕上がりになります。第2回は、りんご浸漬液で培養を続けた老麺を各自持参してもらい、その状態をレビュー。
老麺で作る滑鶏包(割れる肉まん)と、箸休め的にオーギョーチを作りました。
上級クラスの叉焼包で思うように割れなかった人たちが、今回は見事にぱっくり。りんご老麺の初期の力を実感した回でもあります。
あわせて、小麦粉と水だけで作る老麺についてもレクチャーしました。第3回は、小麦粉と水のみで作る老麺を、一から培養して持参。
真冬で時間はかかりましたが、年末年始は状態を観察しやすい時期でもあり、私自身の老麺育成レポートもほぼ毎日共有しました。
結果、全員がきちんと発泡した老麺を完成。
老麺だけで作るパンとピザ、さらに余った老麺でお餅風のお雑煮や、なんちゃってさつま揚げ風まで展開しました。パンは下がやや重めでしたが、老麺の出来が良く、仕上がりとしては十分納得できるものでした。3回を通して、生徒のみなさんは2種類の老麺を一から育て上げ、しっかり老麺を扱えるレベルに到達。
老麺エキスパート、と言っていいと思います。今後も「極み老麺の会」は定期開催を予定しています。
また、老麺を点心に活用したレッスンも、引き続き開催していきたいと思います。#老麺
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老麺とエステル香についての小さな発見
2024.12.12
ビールの香りで「エステル香」って聞いたことがありますか? ヴァイツェンなどのクラフトビールが放つ、バナナのような甘い香りです。この香りは、酵母がアルコール発酵を行う過程で、アルコールと有機酸が結合して生まれるもの。ヴァイツェン特有のもったりしたテイストとエステル香の絶妙なコンビネーションは、クラフトビールファンにはたまらない魅力です。
しかし、今日はビールではなく、発酵生地「老麺」のお話。老麺は中国で古くから使われている発酵生地で、当店「ここくらふと」でも、叉焼包やマーラーカオなどの点心の膨張生地に活用しています。
冬の老麺スターターでの発見
最近、冬の老麺スターターを起こすため、店舗(市ヶ谷)と自宅で実験をしてみました。小麦粉と水を混ぜて瓶に入れ、発酵させるだけのシンプルな方法です。ところが、自宅で作った老麺からエステル香が漂ってきたのです!
通常、老麺はバクテリアがメインで発酵します。そのため、生地はびよーんと粘るような伸びが特徴です。しかし、今回自宅で作った老麺はスプーンですくうとサクッとした感触がありました。
「このサクッと感は炭酸ガスが発生してる」と気づき、しかも、いい香りが漂う。鼻を近づけてみると、……そう、やっぱり、ヴァイツェンのようなバナナ香! 酵母が思ったよりも増えているのではないかと感じた瞬間でした。
ちなみに、市ヶ谷の店舗で作った老麺は酸っぱい匂いがするだけで、いつもの老麺でした。
我が家の発酵環境
ここで、自宅の特異な環境について触れておきましょう。
1. 温度管理
冬場ということで、ヨーグルトメーカーで約30℃に6時間ほど保温して発酵を進め、その後は常温で放置しました。この温度が酵母にとって理想的だった可能性があります。
2. ビール缶のゴミ
飲み終えたビール缶がゴミ箱に大量にあり(笑)。微量のビール酵母が老麺に影響を与えたのではないかと推測しています。「ビールは一滴も缶に残すな!」といつも家族に叱られておりますが(苦笑)、この環境が今回の発見の一助になったかもしれません。
3. 味噌樽
自家製味噌を作っているため、ここに生息する酵母やバクテリアが発酵プロセスに関与した可能性があります。
これらが複雑に絡み合い、老麺にエステル香を生む酵母が増えた可能性があります。
GPT大先生とも議論を重ねながら、「我が家の発酵環境、何かすごいかも?」と楽しく仮説を立ててみた次第です。
老麺の発酵プロセス
老麺は、小麦粉と水だけで発酵が進みます。小麦粉に含まれるデンプンは酵素の働きで麦芽糖(マルトース<2糖>)に、さらにグルコース(ブドウ糖<単糖>)へと分解されます。
通常、老麺の発酵では以下のプロセスが進みます:
- バクテリア(エンテロバクター・クロアカエGAO)
麦芽糖を栄養源として発酵初期に増殖します。 - 乳酸菌
徐々に乳酸菌が優勢となり、生地を酸性に傾けます。この段階でエンテロバクターの活動が抑えられます。 - 酵母
酸性環境下でもグルコースを利用してアルコール発酵を行います。ただし、老麺では酵母が優勢になることは少なく、炭酸ガスの生成量も限られます。
今回、自宅で作った老麺からエステル香がしたのは、酵母が予想以上に活性化した結果だと考えられます。
エステル香の謎
エステル香は、酵母がアルコール発酵を行う過程で生成されます。これが起きるためには、発酵初期に酸素が十分供給され、酵母が増殖していたことが必要です。今回の30℃保温中に好気性増殖が進み、その後嫌気性環境に移行してエステルが生成されたと推測されます。
今後、フタを少し緩めて酸素供給を調整したり、発酵温度を変える実験を通じて、この現象をさらに詳しく検証していきたいと思います。
GPT大先生の助けも借りつつ、「ヴァイツェン開栓直後に老麺を起こしたらどうなる?」という面白いアイデアも浮かんでいます。
歴史的な視点
古代中国では、バクテリア主体の老麺だけでなく、酵母を含む複合発酵技術が発展していた可能性があります。今回のようなエステル香の発見を通じて、古代の発酵技術に思いを馳せると、新たな視点が得られるかもしれません。
- バクテリア(エンテロバクター・クロアカエGAO)
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老麺スコーン(試作3回目)
2024.10.10
アフタヌーンティーレッスン用老麺スコーンの試作、第3回目!
今回はオリエンタル風の黒ごまスコーンを試作しました。もちろんオリジナルレシピです。中華テイストを取り入れ、老麺(発酵生地)の活用をテーマにしています。
英国式の伝統スコーン作りというよりも、老麺ならではの特徴をスコーンでどう引き出すかが今回のポイントです。しかし、スパッと型抜きして理想的な腹割れにもこだわりたくなります。今回の試作では20個焼いた中で、満足のいく仕上がりは約5個といったところです。
今回は高さ1.5cmで生地を抜いてみました。老麺を使うと生地がしっとりと重くなるため、大きめにすると軽さが失われがちです。ミニサイズにすることで、よりサクサク感が出るのが特徴です。しかし、理想の腹割れスコーンにするには、生地を抜く高さはやはり2~2.5cmほどがセオリーでしょうか。老麺では難しいところもありますが、サクサク感を引き出す秘訣があります。
目指すのは、パンとクッキーの中間のような食感です。老麺特有の膨張感や乳酸菌由来の酸味が、スコーンに独特の食感と旨味を加え、絶妙な味わいに仕上がります。
一昨日焼いた試作品は料理教室の生徒さんに味わっていただき、今日の焼きたてスコーンも、来店されたお客様やスタッフに試食していただきました。最近はディナータイムにいらっしゃる生徒さんも増えており、試作品について直接ご意見をいただける機会が増えています。ご友人や同僚を連れて来られる方、生徒さん同士でいらっしゃる方、お一人でゆっくり楽しむ方など、さまざまな形で教室にいらしていただいています。
試作品をお試しの際には、ぜひ忌憚のないご意見をお聞かせください(コース受講中の生徒さんにはささやかながらお食事の割引特典もございます)。

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麹発酵について考える
2024.06.04
この投稿をInstagramで見る自宅ですが、味噌󠄀用に大豆、米麹、塩を漬けてから一ヶ月位たったので、天地返ししました。
底に汁が溜まるので混ぜると熟成が早まります。せっかちなので寒仕込みではなく、夏仕込。さて、いつもここで味見をしたことはないのですが、今回は舐めてみました。まだ白いけど、米麹が糖化してしっかりと甘みが出てきておりびっくりです。
また、麹の酵素が大豆のたんぱく質を分解してアミノ酸が生成され、旨味が増えるのですね。
さて旨味が増したからといっても、やっぱり味噌汁には出汁は必要(笑)。
それにしても、麹が糖化することで様々な微生物が取り込まれて複雑な発酵をしているのだろうと思います。
ビールもそうですが、発酵には糖化は重要なのです。
ところで、発酵種老麺は小麦粉と水だけで作りますが、小麦粉の酵素が小麦粉をデンプン化して糖化させる理屈のはずですが、甘くはないよなあって思うのです(こんど舐めてみよう)。
ともあれ、色々な発酵のしくみの中でも麹菌は面白いなと思います。
夏になったら味噌の出来上がりで楽しみです。
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また新たな小麦粉発酵の話
2024.05.29

また新たな小麦粉の発酵の話を書こうと思います。
先日前橋に行ってきたのですが、群馬のソウルフード「焼きまんじゅう」に出会いました。これはみたらし団子のようなタレをぬって焼くのですが、まんじゅうが白玉ではなく、小麦の発酵生地なのです!肉まん(具なし)を炭火で焼いて甘辛のみそだれを塗る感じ、といったら想像がつくでしょうか。
行ったのは人気の原嶋屋総本家ですが、ここの生地は、イーストは使っていません。聞いてみたら、もち米に麹をつけて(元種を作り)、そのあと小麦粉で発酵させるのだそうです。

こうやって生地の断面を見ると、イーストやベーキングパウダーの気泡の膜の張り方ともまた違う感じがします。しかも驚くほど口当たりが軽いのです。
この大きな焼き饅頭が4つ串についてきた時は、これ多すぎると思ったのですが、食感が軽いのでぺろりといけてしまう。見た目よりも小麦粉は使っておらず、発酵でふわっと大きく膨らませているのかもしれません。
まとめると、炊いたもち米に麹を混ぜ、糖化させる作業をし、それから、小麦粉と混ぜておいておくと、空気中の酵母菌がついて発酵し、膨張する、ということなのです。まさに天然酵母使用。
おそらくですが発酵種作りと生地の発酵で。数日かかるのではないでしょうか。なんだかエキサイトしてしまいます。
ちなみに土産店で、他のメーカーの色々な焼きまんじゅうの原材料をみましたが、イーストを添加しているものもあるし、重曹を添加したものも結構多いようです。
しかし、原嶋屋総本家の焼きまんじゅうの生地原材料は、小麦粉、麹(発酵種にもち米使用) となっているわけです。ファンはここまで理解して原嶋屋さんのものが好きなのかはわかりませんが、天然の味わいというのは確かですし、店舗での炭火での焼き方、味噌ダレの香ばしさなど全てが揃ってファンが多いのでしょう。
ソウルフードであり、スローフードであります。
老麺研究にまた新たな知見が加わった、?とも思うのですが、また色々と疑問がわいてきてしまいました。検証を重ねてまいります。
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毎日老麺計画
2024.02.20
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毎日老麺計画。ここのところ毎日培養、種継ぎ続けてます。
なぜなら今日は、マーラーカオのレッスン、明日は叉焼包のレッスンがあり、どちらも最高によい状態の老麺(発酵種)が必要だからです。特に、明日の叉焼包には気合がみなぎってます。今日のレッスンはみなさんマーラーカオがよく膨らみました。このレッスンは上級レッスンに参加し老麺を所有し培養してる方が対象です。
老麺を駄目にしてしまったからと言って、私の老麺は提供しません。と事前に伝えたところ、ある生徒さんは当Youtube channnelをご覧になり、りんご浸漬液で老麺を自作で作り参加されました。さすがです。感動です。泣きそうです。
お互いの老麺の匂いをかいで違うねえ、とそれぞれの違いを発見し楽しみます。試食では出来上がったマーラーカオは5人の生徒さんそれぞれのものを分け合いいただきました。
味は同じですが、膨らみ方が違っていて、気泡が大きかったり、キメが細かったり、それぞれに良さがあったのが、大変興味深かったです。
そうこうしているうちに写真をとり忘れます。素晴らしい作品の数々。脳裏に焼き付けます。
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老麺とライ麦サワードゥ違い ③
2023.11.06
前回の続きです。ライ麦のサワー種を作って、酵母菌についての検証を書いてきました。
しかし、サワー種だけでは終わらない。フランスにはルヴァン種というのがあり、こちらにも着目しなくてはなりません。ルヴァン種は、なんと、小麦粉+ライ麦(または全粒粉)の両方を使って水と混ぜて空気中に放置し、発酵させます。
これが何を意味するか、というと、結局、小麦粉だけでは足りない発酵(酵母菌)をライ麦で補っている、もしくはライ麦だけでは足りないグルテンを小麦粉で補う、ということになるんじゃないのかなと思うわけです。またどんなパンを作りたいか、ということによってどういう発酵種を作るか、ということになるのでしょうけれど、いずれにしても足りない部分を補う、と言う考え方はルヴァン種に学べるような。
(まだルヴァンは起こしたことがないので、まだ何も言えないのだけれど)。そこで立ち戻ると、中国の長い歴史の中で、老麺が、小麦粉と水だけで生地を膨張させるための発酵が成立してきたのか?いやそれは違うのではないか、とますます思うわけです。
老麺の研究家、岐阜大学名誉教授の長野宏子氏は、研究の中で中国人の料理人から教わった,りんご浸漬液を小麦粉に混ぜて作る老麺で実験をしています。これは実によく発泡します。
考えますと、りんご浸漬液を果糖と考えると酵母菌がつきやすい条件となるのかと思います。ただし、これも面白く、小麦粉とりんご浸漬液(皮と種を除いたりんごを水に浸し手作った液)を混ぜて置くと、まずはバクテリアがついて増殖します。酵母が検出されるのは確か2日後だったと思います。最初からは居ません。(別の話にはなりますが、種や皮についている酵母菌とりんご浸漬液の酵母菌は別の種類かもしれません)
彼女のフィールドワークを見ますと中国には様々な方法で発酵させた食品があり、じゃがいもやトウモロコシなど野菜なども発酵に使われていたというレポートがあります。
つまり、かつて中国では、小麦粉+果糖または野菜のエキスなどを用い、バクテリアに酵母菌をプラスした発酵種を作り、饅頭など作っていたのではないかと思うのです。中国はかなり広い地域にわたりますので、それぞれ違う発酵の仕方であったと思います。
またまったく別の考え方として、かん水が作れるくらいのモンゴルのかん湖の水であれば、炭酸ナトリウムが豊富で、これを小麦粉に混ぜると、まるで重曹のように発砲するのかしれません(あくまで仮説です)。もしくは、かん湖の栄養成分によって、酵母菌が付きやすいとか何かあるのかもしれません(本当に仮の仮の仮説です)。
いくら中国の古い老麺元種を日本にもってきて水と小麦粉だけで種継をしても、すでに混血種となり、種継ぎを続けるほど、やがて日本の子になってしまいます。同じ状態では維持できませんし、それだけで生地を膨張させることはできません。
しかし、現代においては、ベーキングパウダー、重曹や、アンモニアなど優れた発泡剤がありますので、これを老麺生地に加えて、饅頭やパンに加工することはいくらでも可能なので、水と小麦粉を混ぜて放置して発酵種を作ったり、または、もらった老麺元種を水と小麦粉だけで種継ぎをしていっても、まったく無問題なわけです。このやり方で全然いいのではないかと思います。
しかし、小麦粉と水で発酵させたものだけが老麺、という考え方は、歴史的には正しくなく、そんなストイックなことをしてきたわけはないでしょう、と思うわけです。
こんなマニアックな話にまったく興味がない人は全人口の99.9%ぐらいではないかと思いますが、ひとまず今回の老麺についての考察は終わりにします。

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老麺とライ麦サワードゥ違い② そして酵母菌の違い
2023.10.30

前回の続きです。
ライ麦でサワードゥを使って食パンを作ってみました。ライ麦サワードゥですがハード系のパンにせず、あくまで発酵種の役割として、老麺種との比較をする意味でも食パンを作ってみました。
サワー種に強力粉を混ぜて数時間、そして、生地を3つに分けて二次発酵、とまあまあ長い時間発酵させましたが、1.5倍以上に膨らみ、そのままオーブンへ。少しハードっぽい感じにはなり、重さもありますが、ちゃんと気泡のあるパンになったのです。やはりライ麦サワードゥは酵母(&乳酸)であり、炭酸ガスが産生しているといえます。
同じサワードゥでも、老麺のバクテリアは水素ガスを産生すると言われ、加熱中に水素ガスを保持しにくい結果となっています。
それにしても、です。
小麦粉と水を混ぜておいておくと、バクテリアが増殖し、酵母は増殖しないのでアルコール発酵はしない。どちらかといえば、果物の皮や種などで酵母液を起こしてからでないと小麦粉を発酵させることはできない。
なのに、ライ麦と水を混ぜておくと、酵母が直接増殖する。これどういうこと?とまず思ったのですが、調べると酵母菌の種類が違うようですね。(そもそもライ麦と小麦粉は全く別物ですが)
①一般的なパン酵母:サッカロマイセス・セレビシエ
②ライ麦サワードゥ酵母:サッカロマイセス・エクシグースそして
③老麺種 バクテリア:エンテロバクタークロアカエGAOそれぞれの菌が、どの糖をどう分解、資化していくか、で違いがでるのではないかと思います。
で、もう一度戻って、小麦粉でんぷんの糖化過程を考えると・・・
『小麦粉+水 →でんぷん →アミラーゼ(酵素:小麦粉由来)が麦芽糖に分解→・・・・』
酵母は麦芽糖をブドウ糖に分解する酵素(マルターゼ)を持っているにもかかわらず、ここでは酵母菌はつかないのです。まずはバクテリアである小麦粉発酵性細菌園テロバクタークロアカエGAOがついて増殖する。
これはどういうことなのか。たとえば、サッカロマイセス・セレビシエについていえば乳酸菌への耐性がなかったり、単糖類でも果糖の方が好きなのかも、、というあくまで仮説ですが、これ以外にも色々考えらるでしょう。
それぞれの微生物に特徴があり、微生物にもたらされる発酵に違いがあるということを理解することが必要です。 ③につづく
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老麺とライ麦サワードゥ違い ①
2023.10.28
当店では叉焼包やマーラーカオなどに発酵生地老麺を培養して使ってきてますが、老麺は英語でサワードゥ(Sour Dough)といいます。
同じ発酵生地ではドイツなどで使われるサワードゥのほうが有名かとおもいます。
どちらも乳酸菌が入っており酸味があるのでサワーなのですが、しかし別物なのです。
ドイツのサワードゥはライ麦などで培養します。これは主に酵母菌で発酵させ、二酸化炭素を産生します。
一方、老麺サワードゥは、小麦粉です。こちらは主にバクテリアで発酵させ、水素を産生します。
このたび、料理教室の生徒さんでサワードゥを培養し、サワードゥブレッドを作っておられこれに感化し、ライ麦でサワードゥをいちかおこしてみることにしました。
何しろ、彼女が作ったサワードゥブレッドがめちゃめちゃ旨味があって感動的に美味しかったのです。
ライ麦と水を混ぜて放置して、またライ麦と水を足す、、を続けて発酵生地を起こしていきます。
これがブクブクとどんどん発酵して凄い。あっいう間に膨張していきます。気泡も大きめ。
スプーンをさすとサクッとして、シュワシュワ感もある。
小麦粉の老麺の粘る感じとも違う。
ただ少し放置してカビが生えてしまうと、ライ麦サワードゥはかなり弱くて、きれいに除いて消毒しないとなかなか生き返らない。
老麺はカビを除いて小麦粉を足せばいつも通りまた培養。ズボラ培養OK。
細菌と酵母菌の違いなのか。
ともあれ、初めてライ麦サワードゥで食パンを作ってみることにしました。どんな風になるのかな、と。
やっぱりいつもうまくいかない老麺パンとは全く違う結果を得たのです。②につづく
6
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老麺の作り方【老麺ラボ】 How to make sourdough starter
2021.10.15
老麺(発酵生地)が欲しい、老麺をどうやって手に入れるの、と思っている方は多いようですが、
自分で作ることが出来ます。といっても、小麦粉と水だけで作るのは結構難しくて失敗しがちです。何度か腐らせました(笑)。
比較的容易に、そして失敗しない作り方をここくらふとのYoutubeチャンネルの動画で紹介します。
これは岐阜大学の名誉教授長野宏子氏の研究で紹介されていたものを実際に試してみたものです。
「作り方をサイエンスする」ことは、老麺を扱う者として重要なことです。
(昨日、「伝え方をデザインする」というキャッチフレーズを聞いて、インスパイヤされました)英語の字幕も作成しました。世界に広がれ、老麺の輪?!老麺で世界平和。
他の動画も要望があるものから、英訳していこうと思います。
https://cococraft.info/category/%e8%80%81%e9%ba%ba/






