えび蒸し餃子の難しさ
2023.09.26
このブログは点心教室の生徒も御覧になっているので、今日は人気のえび蒸し餃子のことを書いてみたいと思います。
えび蒸し餃子は点心の中でも作るのが一番難しいと言われています。まあ難しい点心は他にも色々あるのですが、やはりえび蒸しは最難関だと思います。
何が難しいかと言うと、生地をベストに作るのが難しいのです! ・・というとアレ?と思うかもしれません。
どちらかといえば、刃のない点心包丁を使った特殊な生地伸ばしや、櫛型という細かいヒダを作るのが難しいと思うひとが多いかもしれません。よーしガンバちゃうぞ、点心包丁も買っちゃうぞ、まずは道具から、みたいな気合が入ります。いいことです。
もちろん当教室でも点心包丁売ってます。生徒さん向けに激安で販売中です(宣伝するわけではありませんが)
でも、生地伸ばしも、ヒダづくりも、すべては生地にかかってるんですね。硬いと伸ばしにくいし、やわらかいと破れてしまったり。生地が良ければ、うまく伸ばせるし、破れずに包める。
えび蒸しに関して言うと、生地は少し硬い方が、細かいヒダをきれいにかっこよく成型できて大満足なのですが、硬いと扱いにくく、少し伸ばしにくい。生地がやわらかいと細かくヒダは作りにくいけど、まあそこそこな感じにスピーディーに伸ばし、成形できる、(店はその方がいい)、冷めてもやわらかい、などなど、色々と生地の状態で精度やスピードが違ってきます。
目的に応じて生地を作り分ければ、と思いますが、なかなかそれが難しく、温度や、水温や、生地の量や、使う道具の違い(ボールの口径で温度の保持が違う)で、なかなかどんぴしゃのものが毎回作れない。
じゃあどうするか、と言うと、たとえば生地の硬さの範囲をある程度想定して、それぞれに応じて、対応できる(作る)ようにするしかないと思ってます。
生地の硬さに1~10あるとしたら、4-7を交差範囲とする、みたいな。硬くても柔らかくても、それなりに作るということ。硬すぎたり、柔らかすぎたらアウト(1~3,8~10)
結論として、確かな腕も必要ですが、自分の道具に慣れる、自分のやり方に慣れるということも大変重要かと思います。
(逆に言うと、他人の作った生地や、他人の道具を使っては、なかなか作れないって感じにもなりますが)。
えび蒸し餃子で点心師の腕がわかる、と言われてしまうので、店で出すエビ蒸し餃子もなるべく時間を掛けて作ります、他の点心はあある程度妥協があったり、全く素人のホールスタッフに作ってもらう点心もあったりしますが・・)。それでも成形がうまくいかないことは多々あります。(やっぱり生地が大事)