いわて蔵ヴァイツエン、そして世嬉の一訪問報告(ちょっと前です)
2024.12.03
いわて蔵ヴァイツエン。
1997年、地ビールの本場ヨーロッパにおいて、日本で初めて金賞を受賞した、というのが、このいわて蔵のヴァイツエンなんです。
もったりとしたヴァイツエン酵母の味わいが、とても正統派。ドイツ風に作ってあるとのことで、自信の逸品なのでしょう。
ブームが来るちょっと前からずっとクラフトビールを作り続けてきたいわて蔵さんは、日本ではやっぱりパイオニア。
少し前にはなりますが、10月に一関にある、いわて蔵ビールの工場見学に行ってきたので、超簡単ではございますがご報告、
ビールの醸造所だけではなく、ここは日本酒も長く作ってこられているので、正しくは「世嬉の一酒造」さんなんですね。江戸時代から続く蔵元で、当時の建物も活かして今も醸造が行われています。敷地が広く、そして、ガーデンが美しく手入れされていて、博物館も併設されています。
一関といえば、中尊寺で有名な観光地。昼になると、外国人の旅行者がバスで、ここの酒造内のレストランにやってきて満席になってしまうそうです。
なかなかこのような大きな規模のブルワリーさんには行ったことがありません。
そして、工場は、かなり大きく、歴史も感じます。飲食店に卸す分は一部なのではないしょうか。かなりの量を生産し、全国的に流通させているんだと思いました。
楽しい工場ツアーも定番になっています。
工場見学のご案内は、土岐さん。もうベテラン中のベテランで話が面白い。
見学はここくらふとだけで行っていただいたので、いつもと違う説明も加えていただきました。
いわて蔵さんは東北では2番目に出来たブルワリーだそうです。
地元の産業とも大変関わりが深く、農家などとのコラボもこれまでたくさんのお申し出があり、果物や野菜などを加えて実に様々な新しいタイプのビール醸造に古くから果敢にチャレンジをされてきたそうです。
また、いわて蔵といえば、オイスタービールも賞をとられて大変有名ですね。こちらも三陸産の牡蛎を、殻と身を煮沸釜に投入し作ってらしいですが、常に敷地内には生臭い匂いがプンプン、酒屋なのか何屋かわからなくなるぐらい、大変な開発だったそうです。醸造に使った残りは、牡蛎のしぐれ煮として商品化もされ、無駄のない製造です。そのような開発秘話も面白おかしく話してくださるものですから、とても楽しかったです。
ビール醸造の勉強にこられる醸造家も多数。うちゅうブルーイングさんも最初はいわて蔵さんで生産したんですよね。なんて話をしたら、「そうなんですよ、大人気になって!」と土岐さんは嬉しそうでした。
また有名な伝説の醸造家もいわて蔵に携わったことがあるそうで、もしかして、と思って聞いたらやっぱり、現CAMADOの丹羽さんだそうです。
その他にもここでは書けない色々な裏話を聞けて、大変面白かったです。
とにかく、クラフトビールとしては本当にパイオニア。ビールのコンペティションでも数々の賞を受賞されていて、たくさんの表彰状がありました。
いつも注文などでお世話になっている事務の担当の方にもご挨拶することもできました。
車で伺ったので、その場で飲むことはできませんでしたが、日本酒も一緒に購入させていただき、その夜は滞在先でたくさん飲ませていただきました。
とても勉強になり、色々な背景を知ることで、ビールの味わいもまた違ってくるというものです。