香港レポート 2014ゴールデンウィーク
2024.05.13
GWは香港に行ってきたので、ご報告です。
厨房用品の仕入れはもちろんですが、本場の点心や店のサービスの見識を広め、アジアのクラフトビールのホットな情報を得ることも大事な目的です。
1.スプリングムーン
初日からなんとペニンシュラホテルのスプリングムーン(嘉麟樓)へ。言わずと知れた広東料理の代表レストランで、XO醤でも有名です。
ホテルの2階の奥に位置しており、入るとラグジュアリーな空間が広がります。調度品も素晴らしく、目を奪われます。
点心のメニューを多く提供しているランチタイムに伺い、アラカルトで注文しました。
抜粋してごく一部のメニューを。
潮州餃子(上段・左)は小ぶりなのに思いっきりのトロトロ感に感動。咸水角(ハムスイコー 上段・右)は動物を模したかわいい形。蜂巣芋角(下段・左)は、生地がシュッと揚がった技術の技で芸術品。生地は薄めで上品。(けれど市中の厚めのほくほくコロッケタイプの方が好みかな)。そして、腸粉(下段・右)は具材が透けるくらいの薄さでフワッとして、食べたことがない食感で逸品中の逸品。
他にも蝦餃や広東焼売、叉焼酥餅、鮮竹巻蒸などいただきました。
そして、
飲み物はビールや紹興酒などをいただきましたが、紹興酒は干し梅干しを付きでした。
そして、中国茶は西湖龍井をいただきました。お茶は、蓋碗に茶葉を入れお湯を注ぎ、蓋付の蓋碗の隙間からティーカップに注ぎだす、というスタイルでした。
とにかく、スタイリング、接客、内装、調度品、すべてが一流で、これがまた、料理の味を極上へと引き立てます。気になるお値段ですが、3人で50,000円弱ぐらいでした。
また、せっかくなので、XO醤も購入していきました。これが為替のせいか、1瓶9000円と高いです。ここくらふとでもXO醤は扱っていますが、本体の味は結構似ている感じ。ペニンシュラの方がチリが強く辛いのと、油の量も多いです。ここくらふとの方が貝柱感が若干強いでしょうか。
2. Dim Sum Libray
さて、次はうってかわって、モダンな創作点心のお店Dim Sum Libraryです。香港島の金鐘のPacific Placeの中にありちょっとわかりにくい場なのに人気店。
コース+アラカルトで追加点心を頼みました。
、
写真はごくごく一部抜粋。ここの人気は魚香茄子(上段左)で、茄子にパン粉を付けて揚げたものに桜エビトッピング。なかなかですね。
コースにしたので牛肉のソテーやピンク色のホタテの炒飯やデザートまでもりだくさんでした。
あしらえ和食的な五角形の木箱に入っていたりしますが、全体的には、西洋人がモダンと考える点心を作ったのかなという感じがします。
何しろ、昼のSpring Moonでお腹いっぱいになりすぎて、ディナータイムがあまりお腹がすいておらず。しかも閉店が早まって、最後はせかされた感あり。何かもったいなかったです。
3. LockCha
そして、香港といったら、やはり茶芸、ということで、金鐘にあるLockCha (樂茶軒)に行ってまいりました。香港公園の中にある素敵なたたずまいの一軒家。
やはり中国茶ですね。武夷岩茶(黄茶)でも珍しい老撲水仙(自然栽培、高樹齢)をいただくことができました。ここでのお茶は、茶壷(急須)で淹れるのですが、つぎに片口の耐熱グラスに入れてから、蓋碗にそそぎ、お茶をいただきます。お湯は電気ポットが置いてあり、自分で注ぐことができ、一般的な茶芸スタイル。
ここはなんといってもベジタリアン点心。お肉や玉子などは使っておらず、野菜だけの点心。肉や卵を使わず、野菜のみで作られた点心は、素材の味が生きていて素晴らしかったです。他にもたくさんのベジタリアンをいただき、お腹いっぱいになりました。
内装や調度品もすばらしく、お茶を楽しみながらのベジタリアン点心は、素敵な時間になりました。
4. 餃子専門店、ビアバー、その他
<餃子専門店>
他にも紹介した店は色々ありますが、もうひとつは中環にある餃掂手工餃子専門店です。いわゆる焼き餃子というやつですが、香港では珍しいと思います。化調大国の中国、香港にあって、ここの餃子はnon MSGの優しい味。餃子は両面焼いてあるのがミソです。
ただし人気店のためやはりお昼時に行列。しかし嬉しいことに、待ち時間を目の前のBrewdogのビアバーで過ごせます。窓際のカウンターに座り、HazyIPAをいただき、行列をチェックしながら、ビールを楽しめます。
<ビアバー>
旺角にあるブリューパブである TAP(The Ale Project) と、油麻地にあるTipsy Tapにいきました。香港もクラフトビールの人気は上がってきており、スタイルもバラエティに富み、地元の食材を生かしたものなど品質の高いビールを作っています。
TAPは、18タップとなかなかのラインナップ。ただし、その日は居酒屋かと思うぐらい若者がギャーギャー騒いでいたので、すぐ退店。
Tipsy Tapは落ち着いた雰囲気です。上海のビールや、ベルギー、エストニアなど様々なユニークなラインナップが樽でいただけます。
なお、おつまみは、だいたいフィッシュ&チップスや、ソーセージ、マッシュポテトなど、定番な感じ。せっかく香港に来たのに、点心とクラフトビールという組み合わせの店がみつけられず、、、香港の人はむじろ需要がないのかな。
そうすると、クラフトビールと点心、という組み合わせは、アジアでは、ここくらふとだけなのかもしれません。
<その他ショップ>
エッグタルトというと、タイチョンベーカリーは外せませんね。タルト生地はラードなのでさくっさくです。
そして、油麻地の上海街は、香港のかっぱ橋的な存在で、厨房用品が安いし品揃えも十分でおすすめ。それぞれお店によって扱う商品には特長があります。
さて、市場は色々ありますが、ケネディータウンの市場は比較的大きく楽しいです。
そして、スパイスや調味料に関してはショップがいくつかあるのですが、中環にある八珍などは、少し価格が高くなりますが、きれいな陳列でわかりやすくおすすめです。
香港はまだまだ現金社会で、そこが不便かなと思います。ただ、市中のお店は交通系カードのオクトパスが使えることが多いのでタッチして使うと便利です。
いいお店も色々あったのですが、コロナでだいぶ変わってしまった感があります。市中のB級グルメは飽きたのもあり、今年は少し価格はあがりますが、よいお店に行くことができ、素晴らしい体験と勉強ができたかなと思っています。
以上長くなりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございます。